【ベイトリール】アブガルシアがシマノ、ダイワに劣るという洗脳。
2022/12/20
アブガルシアはシマノダイワに劣る。
ルアーフィッシングの業界ではそんな印象が定着している様ですが、現代の技術を駆使して作られたベイトリールであれば、どのメーカー(大手3社の)のどのモデルを選ぼうが、巷で言われている様な差は全くありません。
にもかかわらず、メーカーの宣伝文句やプロ達の偏った主張を鵜呑みにし、『アブガルシアは劣る』という印象が業界に蔓延しているのは、
新しく釣りを始めた方にとって、選択肢を狭めてしまう。そんな損失があると思います。
なので、今回は『3大メーカーの出すベイトリールに機能的差は無い』と言う事を、しっかりと根拠を用いて解説し、新しいリール購入時の選択の幅を広げていける様な、そんな記事を書いていければと思います。
🟠精密なパーツ < 大まかなスペック
『差は無い』
そう断言する理由は、実際テストをしても分かりますが、リールの性能というのは、内部に組み込まれている細かな部品や精密な作りではなく、大雑把な設計やスペックが最も大きく影響するからです。
どれだけ精密で高価なパーツを使おうと、大まかなスペックが使用条件にバチっとハマっていなければ、リールの性能は上がっていきません。
どれだけ時代が進もうと、キャスティングは『物体を飛ばす』という物理現象でしか無いとい事に変わりはありません。
どうすれば効率よくルアーを飛ばせるのか?に関して重要な要素というのは、昔から大枠の答えは出ています。そして、その大枠を満たす事自体には、それほど高度な技術を必要としないのです。
だから、精密なパーツを作る技術の差=リールの性能の差にはなりにくい。
実際に、YouTube上で飛距離測定を行なっている動画の多くで、シンプルな構造を用いたアブガルシアのリールが一位となっているのも、大きな根拠になるでしょう。
リールの性能を測る上で重要なのは、まず何より大まかな内部構造です。
その大まかな内部構造を、アブガルシアのリールはしっかりと捉えている。それが私の印象です。物理の大枠をしっかりと捉えていれば、高い能力を備える事ができる。
🟠高度な技術が優位となる時
とは言ったものの、日本が誇る高度な技術が、釣りに優位に働く事があるのも、また一つの事実でしょう。例えば『可能な限り軽いものを投げたい。』といった様な”極の釣り”をする場合であれば、最新技術はその優位性を発揮し始めます。
影響の少ない微細かな変化でも、1g単位、1cm単位で勝負をすれば、十分な違いを生み出す。

1gを海で遠投するメバリングであったり、小型プラグを扱うトラウトなんかが、正にこれに当たると思います。『このリール一択』という選び方が出てきてもおかしくはありません。
しかし、そうでなければ結局のところ、
最も良いリールとは、最も用途にあったスペックを備え、使い慣れたリールです。
大凡のスペックが揃ったリール同士であれば、結局慣れているリールが最も正確に投げられるし、飛距離も伸ばす事が出来るのです。
🟠リールの性能を司る”基本スペックの意味”を理解すれば
どの様なスペックが、どの様な性能を作るのか?を理解していれば、メーカーの広告に踊らされる事も少なくなります。そして、素晴らしい機能を備えた隠れたリールの存在にも、気づく事ができる様になる。
それだけでなく、自分の釣りに必要とされる性能を備えたリールを、カスタムによって作り出すことも出来る様になります。

現在、私がシマノでもダイワでもなく、アブガルシアのリールを拘って使用しているのは、多くの機種のパーツに互換性があり、
自分が必要としている機能を追加することができるからです。
スプール系、幅、重量、
ブレーキシステム、
レベルワインダー、
ハンドル、
ギヤ比、素材
これら全てを自在に入れ替える事ができるため、自分が必要としている基本スペックをリールに組み込む事ができます。

🟠数多く売れるかどうか?は性能ではなく広告戦略が決める。
釣具に限らず、世に多く広まる商品というのは、ある一定以上のクオリティーのを満たしたモノであれば、機能ではなく広告戦略が決定します。どんな良い商品であろうと、広告活動に力を入れなければ広まる事はありません。
この宣伝力に関していえば、シマノダイワはアブガルシアを圧倒しています。
現在、認知、人気共にアブガルシアが他2社に劣るのは、間違いなくこの広告に対する積極性の差です。
もちろん、シマノ、ダイワは少し盛りすぎな宣伝をしていと言うのも思いますが、アブガルシアは自分達の素晴らしい製品をちょっとアピールしなさすぎです(笑)
広告戦略は、その業界全体からの印象をコントロールしてしまうくらいの力があり、強大なものです。今回取り上げた『ベイトリール』も例外ではありません。
だからこそ、私達消費者はそれを鵜呑みにしない事が重要です。
リールの『中身』ではなく、メーカーが打つ広告を基準に道具選びするならば、都度都度メーカーの宣伝に踊らされ、買う必要のない無駄な買い物を繰り返し、本当に良い釣具達と出会うチャンスすら喪失してしまうかもしれません。
そんな事にならない様、リールを選ぶ際は、まず基本的な物理の原則だけでもしっかり抑える事。中身を見て吟味できる様になる事。
それが何より大事なのです。
釣行時に使用している仕掛けや釣り方に関しては、当サイト内にある『魚種別釣れる構造』に記載しています。一読するだけで後の釣果にかなりの違いが出てくると思いますので、興味のある方は目を通していただければと思います。
魚種別釣れる構造→https://kishitsuri.com/1515-2/