楽しい釣りの本質
2024/12/22
コロナの時期、アウトドアブームに敏捷して市場規模を伸ばしていった釣り業界、しかし、今ではすっかりブームの火は消え、再び衰退産業へまっしぐらとなってしまいました、、、
しかし私は思うのです。というかコロナの頃から思っていたのです。
日本は魚を釣る難易度が高すぎて、多くの人にとって楽しめるものでは無いと。
私はこれまでいくつかの国でも釣りを行ってきましたが、海外では、街中を流れる“その辺の川“であっても、日本より遥かに簡単に魚を釣る事ができます。
初心者でも魚が簡単に釣れるため、誰でも容易に釣りの楽しさを知る事ができ、趣味として定着しやすい。
でも日本はどうでしょう。
熟達者の友人にでも手引きしてもらわなければ、デビューから5回連続ボーズなんてのは当たり前。実際に私の友人は週2で釣りに行き、ファーストフィッシュをキャッチするまで半年間かかりました(笑)
もちろん、地方に行けばまだまだコンスタントに釣果を出せる場所はるのも分かります。でも多くのエリアがそうではない。
関東を中心とした現在の日本の釣り場には、『魚を釣る難易度が高すぎる』という釣りが流行り難い大きな障壁があるのです。
✔️釣りは魚と関わっていない時間がメインである
そんな日本でも日々楽しい釣りライフを送っていくには、魚と関わっていない時間も楽い釣りをすることが重要だ。と私は考えています。
釣り歴の長い上級者は別としても、日本の岸釣りの多くは一釣行あたり0〜2匹程度の釣果数が平均的、釣り場にいる大半の時間は魚と全く関わりを持たない時間になります。
そんな中で魚を釣ることばかりにフォーカスした釣りをすれば、多くの人が『釣りは退屈だ』と思うのは自然なことであり、それが釣りを始めたての初心者の方であれば尚のこと。
釣り人のレベルを問わず、誰でも変わらず日本の釣りを楽しむには、魚と全く関わりのない時間も楽しい釣りを模索すること、もっと言えば、
ボーズだとしても『楽しかった!』と思える釣りを作ることが重要なのではないでしょうか。
✔️ルアーフィッシングという合具遊び
その『ボーズだとしても楽しい釣り』の代表として私がお勧めしたいのが、バス、ナマズ、シーバスを主なターゲットとした
ルアーフィッシングです。
私はこれまで26年間、エサ釣りを主体(7割餌、 3割ルアー)として様々な種類の釣りに興じてきましたが、やはり釣りの娯楽性自体はエサ釣りよりもルアーフィッシングの方が遥かに高いと感じます。
何故、エサ釣りよりもルアーの方が楽しいのか?それはルアーフィッシングの本質は『魚釣り』ではなく、
道具遊びにあるからです。
ルアーフィッシングは偽物のエサで行う釣りです。釣果の数で競えば確実にエサ釣りに劣るにも関わらず、産業規模はエサよりもルアーの方がはるかに高くなります。
何故、多くの人々はわざわざ釣果の劣るルアーフィッシングをするのか?
それは、『ルアーで釣りをすること自体が楽しいから』に他なりません。
投げていて楽しい、ルアーの動きを見ていて楽しい、次々と変わりゆく景色が楽しい。
ルアーの醍醐味は人それぞれですが、一つだけ確かなことは、人々は釣果数に勝る魅力をルアーフィッシングに感じているということ。
その魅力の正体こそ、釣果だけでなく道具を楽しむ『道具遊び』という概念なのではないでしょうか。魚が釣れなくても楽しいルアーフィッシング、私はこの釣りこそ、魚の釣れない日本を最も楽しむことが出来る釣りスタイルだと思っています。
✔️道具遊びを失った近年のルアーフィッシング
ところが、魚があまりにも釣れ難い日本では、ルアーでも何とか釣果を上げようと、どんどんルアーサイズを落とし、地味なものへ変化させた『ルアーフィッシングの餌釣り化』が進んでいます。
本来ルアーフィッシングとは、釣果への合理性よりも道具を使う楽しさを優先した“ロマンの釣り“だったはずですが、以前と比べあまりにも魚が釣れにくくなってしまったために、ルアーフィッシングでも釣果を上げる事が何より優先される時代になってしまいました。
ミミズなどの生きエサそっくりなワームなどがルアーフィッシングの主体となり、
合理性よりもロマン優先という本質が崩れてしまったのです。
私は、そんな失われたロマン優先のルアーフィッシングを取り戻したいと思い、これまでは釣りのノウハウを発信していたこのブログの方向性を一新しました。
✔️ロマンルアーよもう一度!
とは言うものの、以前よりも魚が減ってしまった日本という釣り場において、再びロマンを重視したルアーフィッシングを復活させるのは容易ではありません。
好きなルアーだけを投げていれば、魚が全く釣れなくても楽しいと言う人はごく少数だからです。
実際に私自身も、釣りをするときは魚を真剣に狙っています。好きなルアーを投げてはいるものの、『絶対に釣ってやる!』という心意気は常に持っているし、全く魚が釣れなければやはりどこかで心が折れてしまいます。
道具遊びが楽しいと言えどあくまで魚釣り、ある程度コンスタントに魚が釣れなければ、やはり優れた趣味としては成立しません。
この矛盾に頭を悩ませた私は、ある時その解決策として
一つのターゲットに固執せず、旬の釣りモノを好きなルアーで狙う。という釣りスタイル見つけました。
魚を釣るのが難しくなった日本でも、季節によって釣りやすいターゲットを釣り分けて行けば、釣果を得られる確率は格段にアップします。
私はアジングなどのマイクロルアーが好きではないので、アジやメバルを狙うことは少ないですが、春はバス、トラウトを中心に狙い、夏はバスやナマズを、淡水魚が下り坂に差し掛かる11月後半から真冬にかけてはシーバスやロックフィッシュを狙いに出かけます。
自然があまり豊かではない地域でも、季節毎に最盛期を迎えているターゲットを追いかければ、1年を通して好きなルアーを使って魚と付き合いを持つ事がができる様になります。
シーバスにはシーバスルアーでなくても良いのです、ナマズにナマズルアーじゃなくても良いのです。
現在の日本のルアーフィッシングは、バスフィッシングを除けば全て発展途上の釣りであり、一般に使われる種類以外のルアーでも十分に釣果を出す事ができるのは、あまり知られていません。
私がこれまで様々なルアーを様々なターゲットに投げ続けた結果、一般的にバス釣りで使用されるルアーは全て他のフィッシュイーターにも通用することがわかってきました。
スイッシャーや羽もの、スピナーベイトでシーバスは釣れるし、ワームでトラウトを釣ることもできる。
旬の釣りモノを好きなルアーで狙う。
これが、私の知る限りロマンと釣果の両立を最も簡単に達成することができるフィッシングスタイルであり、私がこのブログを通して見せていきたい釣りです。
お気に入りの道具を妥協せずに使い切りしっかり釣果も出す。そんな釣りをお見せすることで再びルアーフィッシングに『ロマン優先』という本質を取り戻すことができれば、私の作戦は大成功です。