初心者には難易度が高過ぎる日本の釣り
近年、以前と比べ様々な種の魚が釣れにくくなっている日本は、初心者の方が『釣りを始めよう!』と思い立っても、その難易度の高さゆえ趣味として定着する前に釣りをやめてしまうという現状があると思います。
私は、釣り場では釣り人の方とコミュニケーションを取ることが多いのですが、
どの釣り場でも『最近釣りを始めた』という初心者の方を発見することは少なく、時折出会ったとしても、
『何度も通っているのですが、魚がかかった事すらありません。。』
という方が多いです。
こんな状況では、初心者の方が『釣りは楽しい』と感じる可能性は高くなく、近年のように釣り人口が減り続けるのも納得です。
定着の要は上級者の友人
そんな中でも、めげずに釣りを趣味として定着させている人達は、釣りの基礎やポイントについての手引きをしてくれる上級者の友人を持っている場合がほとんどです。
私は子供の頃に釣りを始め、YouTubeなどが流行る近年まで、ずっと自己流で釣りに興じてきましたが、今思えば、
『それじゃあ釣れないよな、、』という遠回りな釣りを、初めの10年はずっとやっていました(笑)
幸い、私は持ち前の気合いで何とか初心者時代を乗り切り、釣りを趣味として定着させる事ができましたが、私の様な時間的にも経済的にも効率の悪いルートは、とても初心者の方へ薦められるものではありません。
今の釣り業界に必要なのは『習う』という文化
魚の釣れにくくなった現代の日本でも、釣りを始めた人がスムーズに釣りについて学び、釣りを楽しめる様になるには、釣りも他のスポーツと同様、『誰かに習う』という文化を根付かせる事だと思います。
他の趣味やスポーツの様に、釣りも『習うもの』の仲間入りを果たすことができれば、初心者の離脱を防げるだけでなく、釣り業界全体に様々なメリットが生まれます。
✔️初心者時代のコスト削減
まず、冒頭にも述べた通り、釣りを習うことで釣りを始めた初心者の方がコンスタントに釣果を上げられる様になるまでの時間が圧倒的に短くなります。
削減できるのは時間だけでなく、極力無駄な買い物を減らし、それまでにかかる経済的コストも格段に小さくすることができます。釣りを習うコストを考慮したとしても、トータルでは釣りにかかるコストを大幅に抑える事ができるでしょう。
✔️新たな仕事の創出
そして2つ目は、釣り業界に『先生』という新しい仕事が創出されることです。釣り技術の熟達した個人に新しい役割が与えられることで、多くの上級者に産業的なチャンスが生まれます。
✔️業界の市場規模拡大
また、この変化により市場のお金が個人へ流れ、初心者の方は短い時間でビギナーを脱してしまうため、無駄な買い物も減り釣具メーカーは売り上げを落とすのでは?と思うかもしれませんが、
初心者からの売り上げが落ちるリスクはありますが、そもそもこの提案は釣り人口を増やすための提案であるため、この流れが浸透すれば釣り人口自体が拡大し、長い目で見ればメーカーの売り上げは大きく伸びることになります。
・上級者の新しい仕事の創出
・メーカーの利益拡大
釣り業界に『習う』という文化を根付かせるだけで、業界全体にこれだけのメリットをもたらす事ができるのです。
習い事文化の定着を目指す
いかがだったでしょうか?
私がここ神奈川県で釣りガイドではなく釣りの指導を、しかも初心者の方に限定して行っている理由は、私がここまで話して来た考えに基づくものです。
どの様な趣味であっても、20年もやっていればその業界に対して『何か貢献することはできないか?』と考える事は誰にでもある事かと思います。
私で言えば、この『習う文化』を提唱し、その発信源となる事が、まずこのブログで始められる活動の一つだと考えています。
釣りの指導について:https://kishitsuri.com/page-2457/
というわけで、このページでは近年魚が釣れにくくなっている日本の釣りに対して、業界が目指すべき方向性の一つを、私なりの考えと共に提示してみました。