魚は夜に餌を見えているのか?という問いについて。
2023/01/04
魚は夜に餌を見えているのか?
魚種は何であれ、夜に釣りをする際は誰でもこんな疑問を持ったことがあるでしょう。インターネット上でも、『魚は夜眼が見えているか?』等の議論はよく目にします。
これは、‘‘目’’とはそもそもどんな器官なのか?という前提をしっかり捉えれば、この議論にもかなり妥当性のある回答を考える事ができます。
そもそも、
‘‘目’’とは光を認識する器官であると言うことです。
対象が人間であれ魚であれ、その場所に降り注がれる光の量と視界の良し悪しは必ず比例します。
深海生物の目が退化して無くなってしまうように、完全な『闇』の中で何かを見ることができる魚は存在しません。
つまり、夜行性の魚だからといって、昼も夜も同じように目が見えるなんてことは有り得ないのです。夜になれば減った光の量だけ視界が悪くなるの。それはどの魚であっても変わることはありません。
当然魚達の捕食スタイルも昼と夜では変化する。
全ての動物は、日頃メインとして使っていた器官が使えなくなると、他の器官を使ってそれを補おうとします。
私達が闇鍋をすれば、匂いや味で食材を判断するよう努めるし、夜中に停電が起きれば周囲のモノ(壁とか)に触れながら家の中を歩くようになります。
これは人間も魚も同じです。
では、魚達は視界が悪くなった際、どの様な手段で餌を探すのでしょうか。
それは、
・嗅覚に頼って餌を探す。
・少しでも視界が開ける場所で餌を探す。
この2つのどちらかの方法で餌を取る様になる事が圧倒的に多いです。
『いや、側線を使うんだ』みたいな意見もあるかと思いますが、他の記事でも書いた様に、側線は離れた場所にいる生物の波動感じ取ることはできないので、餌を探すための武器にはなり得ません。
であれば、当然夜の釣りでは、上の歩2つに対してアプローチをすれば良いわけですが、
具体的にはどうすれば良いのか?例を見てみましょう。
二つの捕食パターンへのアプローチ方法
1つ目の嗅覚に対してアプローチするならば、その代表例はカサゴやアナゴを狙った釣りでしょう。
アナゴは完全なる夜行性ですが、カサゴはどちらかというと昼と夜で餌の探し方が変化するタイプです。
昼は主に視覚を使って餌を探し(正確には視覚と嗅覚)、夜になると嗅覚メインに寄っていきます。
これがわかっているだけで、昼と夜では餌の選択基準が異なることが予想できるし、それ以外にも様々な応用パターンが見つけられると思います。
そして、もう一つの少しでも視界が開ける場所で餌をとる。についてですが、
このタイプの行動に出る魚は、基本的に嗅覚がカサゴやアナゴなどに比べかなり低い事が多いです。
(ちなみに、魚の嗅覚は、蟹籠などの仕掛に掛かるか否か?や、絶対に魚がいない場所に餌を仕掛けて、はるばる遠くから探しにやってくるか?など、工夫次第で様々な調べ方があります。)
鼻が利かない、それでも夜に餌を取りたい。
それならば、視界が少しでも開ける場所に移動するというのは当然の判断になりますね。そして、夜でも視界が開ける場所、視界がマシな場所といえば、
ズバリ、人工物周りと、外の光が入りやすい水面近くの2箇所になるでしょう。
これはまさに、シーバスやメバル釣りの定番ポイントです。
彼らは小魚が集まるからシャローや街灯周りに集まっているのではなく、夜でも視覚を使って狩りの出来る場所にやって来ているのです。
人工物周りや水面近く
出た結論は一般的なものであっても、結論に辿り着いた道筋が異なれば、当然アプローチの仕方も変わってきます。もちろん応用にも変化が出るはずです。
・嗅覚に頼って餌を探す。
・少しでも視界が開ける場所で餌を探す。
これは魚達の夜の捕食パターンとして、私が非常に重要視している2つの概念です。
夜釣りをする際は、是非頭の片隅に入れておいていただけたらと思います。
釣行時に使用している仕掛けや釣り方に関しては、当サイト内にある『魚種別釣れる構造』に記載しています。一読するだけで後の釣果にかなりの違いが出てくると思いますので、興味のある方は目を通していただければと思います。
魚種別釣れる構造→https://kishitsuri.com/1515-2/